- 文明の発展は今や分進秒歩とも言われていますが、その一方で、人の営みの基本はギリシア・ローマ時代の頃とそれほど大きくは変わっていないように思われます。もちろん地域性や伝統の違いといったものも存在しています。そのような大小のギャップを埋め合わせながら、毎日が楽しくなるような建物や環境を目指したいものです。人間が生み出した色々な技術は、そのような目的のために人間に奉仕するべきものと考えています。
- 建築を構成する材料には、天然のものから人工の化合物や複雑な機械まで様々なものがありますが、用途、美しさ、強度を考えながら構成していきます。また、敷地条件はその特徴を十分に活かす、という点において大きな材料であると考えています。
- 建築を構成する条件には、物理的なものや時間的なもの、そして経済的なものがあります。「願い」や「思い」を実現するにはそれに見合った予算が必要になりますが、これは時として世の中の状況からも制約を受けることがあります。それらの限られた経済的な条件の中で豊かさを生み出すために、予算配分にメリハリをつけることを心がけています。